部屋は暗くなかった。

舗装された空き地を、カラーコーンの横を通って歩き去る二人の幼い子ども。小さな四角い窓のある漆喰の建物と古い瓦屋根の塀の前で、フェンスに自転車が立てかけてある。
茂みの中の風化した二体の石の胸像を、絡み合う裸の枝が部分的に覆っている。
タイルの壁際に積まれた黒いゴミ袋と布団の上に立てかけられた、着物姿の子どもの額入り写真。
さまざまな方向に重なり合う野草の葉と小さな白い花のクローズアップ。
斜めの温室の屋根と、中の棚に置かれたステゴサウルスのおもちゃを映す車の窓。
両腕を上げて立つ女性の後ろ姿。石灯籠と、しめ縄が張られた石積みの祠の間に立っている。
団地の間の濡れた通りに一人、傘をさして子どもを背負う人。
花びらに覆われたプランターから伸びる茂みのそばの小さな鳥。奥には誰もいない遊び場。
木の電柱の横、密な茂みと金網越しにちらりと見える猫。
動物園の展示場で、穴の多い白い岩場をよじ登る黒いクマのような動物。背後には水染みのある壁と格子のはまった開口部。
下草のパノラマのクローズアップ。片側は白く飛ぶほど明るく、もう片側は暗い。
影の帯が横切る日なたの舗道を走る二人の子どものパノラマ。建物の横には自転車が停めてある。
木のテーブルに並べられたモノクロのプリント。横にはヴィンテージのフィルムカメラ、ペンタックス エスピオ ミニと、二本のコンタクトプリント。